世界情勢と株価変動

日々の世界情勢と株価変動について考察

 今こそ、眠れる巨人を起こすべき時


 最近のウクライナ情勢を惟(おもんみ)るに、首都キエフの防衛ラインは、危うくもギリギリのところで保たれている。

 

 ただ、危ういのである。

 非常に。

 

 では、キエフを守る為に行う、プーチンに対して即効性のある強い対応とは、或いはプーチンに対して即座に痛い打撃になる事とは、いったいどんな事なのだろうか。


 思うにそれは、プーチン政権が内部崩壊するか、もしくはロシアが中国の後ろ楯を失ってしまうか、或いは第三次世界大戦の突入をも辞さずに参戦して来た米軍に、ロシア軍が叩かれるかの、三つのうちの何れかである。


 然し乍ら、どれも実現しそうにない。

 

 では、何故それらが実現しそうにないのかと言うと、プーチン政権が内部崩壊するには時間が掛かるし、また、アメリカが警告したくらいでは、中国がロシアへの支援を止めようとはしないだろうし、加えてアフガン撤退で大失敗したバイデン大統領が、支持率低迷を避ける為、戦争だけは避けなければならないからだ。


 とは言え、まったく強い対応が出来ない訳ではない。 


 仮にアメリカの民意が強い対応を望めば、一転プーチンは追い詰められる。

 何となればバイデン大統領が、民意の後ろ楯の下、世界警察の総監として動き始めれるからだ。

 

 何と言っても、プーチンの視線は今回の侵攻を始めた当初から、ウクライナやNATOではなく、絶えず「アメリカ」に向けられていたのだから、総てはアメリカ次第なのである。


 それにしても、ウクライナに対するロシアの侵攻でありながら、当事者のウクライナや欧州の国民ではなく、アメリカ国民の胸先三寸に掛かっているとは何とも皮肉な話だ。   

 

 ウクライナの為に、何も出来ない日本人の私が言うのも、可笑しな話しではあるが。


 思い起こせば、日本が広島と長崎に原子爆弾を投下され敗戦に到ったのも、「リメンバー・パールハーバー」の声の下、アメリカ国民が一致団結し、帝国主義を撃ち破ろうとしたからである。


 今回のウクライナ侵攻に於いても然り。


 アメリカ国民が本気にならなければ、この戦争は終わらないのだ。


 故に我々日本人は、唯一の被爆国である日本の国民として、アメリカ国民に対してウクライナの救済を訴え、彼らを本気にさすべき時であり、今こそ日本が被爆に到った要因である真珠湾攻撃を省みて発した、山本五十六の言葉を惟るべき時なのである。


 つまりは、「我々が眠れる巨人を起こす」べき時であり、今こそ我々日本人は一致団結して、「どうか本気になって、ウクライナを救って欲しい!」、と、アメリカ国民に訴えるべき時だと思うのだが、如何か。

 

(松平 眞之)