世界情勢と株価変動

日々の世界情勢と株価変動について考察

株価乱高下と円安は、グテレス氏と黒田総裁の無力が故?


 毎日新聞の記事によると、国連のグテレス事務総長は28日、ロシアの侵攻を受けるウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領やクレバ外相と会談したと言う。

 26日のプーチン露大統領との会談では、ウクライナ南東部マリウポリからの民間人退避について一定の合意を得たが、早期に実現するかは確かでなく、一方でゼレンスキー氏はグテレス氏がウクライナ入りを後回しにした点を批判しており、国連による仲介の試みは難航しそうだと報じられた。  

      

 つまりこの報の意味するところは、グテレス事務総長はロシアだけでなく、ゼレンスキー大統領にまで重要視されておらず、今回のロシアやウクライナへの訪問の意義は薄く、社交辞令でしかなかったと言うこと。


 ただ、お断りしておきたいのは、私はここでグテレス事務総長個人に対してそうしたことを言いたかったのではなく、国連と言う機関そのもについて言及したかったのである。


 そうして最早、国連とは世界に取って、どうでも良い機関に成り下がってしまったのだと言う事を、である。



 また、29日外国為替市場で円安が急速に進み1ドル130円台に突入したと日テレニュースが報じた。

 日銀の金融政策決定会合で今の大規模な金融緩和策を続けると発表した為だと言う。


 急激な円安に日銀が対応するかどうかが注目されたが、日銀は従来の金融緩和政策をむしろ強化する姿勢を示したため、さらに円安が進む結果となってしまったのだそう。


 凡そ一年後に任期が満了する黒田総裁だが、幾ら波風を立てずに任期を全うしたいからと言っても、果たしてこのまま金融緩和の出口に触れないまま、任期を迎えれるとでも思っているのだろうか。

 

 就任当初は異次元の金融緩和政策を打ち出し、金融界から一目置かれた黒田総裁だが、近頃は精彩を欠く。


 そうして日銀が大した策を打ち出せないまま、このゴールデンウィークを迎えた訳だが、ゴールデンウィーク期間中もニューヨークは開場している。  

 このゴールデンウィークが明けた後、或いは$円レートが140円代に突入していないとも限らない。


 何より日経平均がどこまで下げるのか、何とも不気味である。

 

 私としては日銀に対して最も不満なのは、ETF買いをTOPIX中心のETFに切り替えたところまでは指示しても、数ヶ月に一度の頻度で、しかもたった700億円のETF買いである。


 あんなものは焼け石に水で、やらない方がましかも知れない。

 


 そんかなか、28日の東京株式市場こそ日経平均株価は反発し、前日比461円27銭(1.75%)高の2万6847円90銭で終えたものの、

これも外国為替市場で円安・ドル高が進むと、輸出関連銘柄を中心に買いが入り、午後に上げ幅を拡大したことと、売り方の買い戻しが相場を押し上げたに過ぎない。


 一転、29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに急反落し、前日比939ドル18セント(2.8%)安の3万2977ドル21セントで終えている。

 28日夕に四半期決算を発表したネット通販のアマゾン・ドット・コムが急落し、投資家心理が悪化したのだそう。

 米金融引き締めや世界景気の減速懸念なども相場の重荷となり、ダウ平均の下げ幅は取引終了間際に1000ドルを超える場面があったとも言う。


 無論、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も急反落。

 前日比536.888ポイント(4.2%)安の1万2334.640と年初来安値を更新したのだそう。

 主力株が総崩れとなり、半導体株の下げも目立ち、月間下落率は13.3%と、08年10月以来13年半ぶりの大きさとなったと言う。

 

 加えてシカゴCME日経平均先物も26,745円の530円安と、大きく下落している。



 私ばかりではなく、株式投資をしている者からすれば、「折角反発したのに、また下げるのかよ」、と、嘆息を禁じ得ないところ。


 ゴールデンウィーク前の報道から察するに、今少し国連が機能しウクライナ情勢が好転していれば、株価も安定していたかも知れないと言う事と、今少し日銀が機能し、有効な策を打てていれば、この悪い円安も抑制出来ていたのかも知れないと言う、妄想にも近い考察。


 何とも悲しい。



 そして4/30(土) の今日、日テレNEWSが今年11月のG20サミットに、プーチン大統領が出席の意向だと伝えた。


 また、G20=主要20か国・地域の首脳会議について、議長国インドネシアのジョコ大統領は、ロシアのプーチン大統領が出席する意向だとした上で、ウクライナのゼレンスキー大統領も招待したとも明らかにした。


 G20をめぐっては、アメリカをはじめとする西側諸国がロシアを排除すべきとの考えを明らかにしていて、議長国インドネシアの対応が注目されていた。


 ロイター通信によると、インドネシアのジョコ大統領は29日、オンラインの記者会見で、11月の首脳会議にプーチン大統領を招待し、出席の意向を確認したとした上で、メンバーではないウクライナのゼレンスキー大統領も招待したと明らかにした。


 ジョコ大統領は、「G20の結束を望んでいる。亀裂を生じさせてはならない」と呼びかけたが、アメリカ・ホワイトハウスのサキ報道官は29日、「バイデン大統領はプーチン大統領の出席への反対を表明している」とあらためて強調していると言う。

 


 そんなG20の開催は半年後であるが、果たしてそれ迄にウクライナ戦争は終結しているのであろうか。

 それにも況して、プーチン政権がそれ迄もつのかと言う懸念もある。


 そんなG20議長国であるインドネシアのジョコ大統領には、グテーレス事務総長や黒田総裁のように、無力のまま状況を看過しないで欲しいのだが、果たして半年後のG20はどうなることやら、神のみぞ知るところか。


 何よりも、ウクライナの恒久の日々の為、それ迄に戦争の終結を。

 

 そしてウクライナに栄光あれ!