世界情勢と株価変動

日々の世界情勢と株価変動について考察

セルインメイ(五月に売れ)の格言と、拡大化するウクライナ情勢


 ロシア国防省は13日、ウクライナ軍がロシア領土へ攻撃を続ければ、首都キーウにある司令部を攻撃すると警告したと言う。


 同国防省は声明で、「ウクライナ軍が破壊行為に及び、ロシア領土の攻撃を試みている」と主張。

 攻撃が続けば、ロシア軍がキーウ等の「意思決定中枢機関」を攻撃すると宣言した。


 また、ロシア軍が1か月以上にわたり包囲していたウクライナ南東部マリウポリ(Mariupol)の港を完全掌握したと主張。

 同市防衛に当たるウクライナ軍とその精鋭部隊「アゾフ連隊(Azov Regiment)」は包囲され、「脱出する機会を奪われた」と述べているが、これ等報道は矛盾を孕んでいる。


 例えばウクライナ側はロシア揚陸艦を破壊と主張しているが、ロシア国営メディアによると、ロシア国防省は13日、ミサイル巡洋艦「モスクワ」の乗員が退避したことを明らかにし、艦上で起きた火災で弾薬が爆発して艦が重大な損傷を被ったとしている。

 

 ところがその数時間前、ウクライナ南部オデーサ州のマキシム・マルチェンコ知事はテレグラムへの投稿で、ウクライナ軍が同艦に「ネプチューン」ミサイルを命中させ、重大な損傷を与えたと主張していた。


 そうして黒海に展開しているロシア軍の軍艦について、ロシアとウクライナの間で矛盾する主張が浮上。


 いずれの主張についても裏付ける根拠は示されておらず、CNNも何が起きたのかを独立した立場から検証する事はできなかった。


 ただ、仮にウクライナ側の報道が事実であっても、ロシア側はそれを認める訳にも行かず、彼らとしてはフェイクニュースで否定するしかないと言ったところか。

 

  その他ロシアのプーチン大統領の最側近の1人で、安全保障会議副議長を務めるドミトリー・メドベージェフ氏は14日、スウェーデンとフィンランドが北大西洋条約機構(NATO)に加盟すれば、ロシアは地域での防衛力を高める必要があると警告、核兵器の配備も示唆したと言う。


 フィンランドとスウェーデンは、NATOへの加盟申請の是非を検討している。

 フィンランドのマリン首相は13日、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて状況が完全に変わったとの認識を示し、NATOに加盟を申請するか「数週間以内」に決定すると述べている。


 メドベージェフ氏は、両国がNATOに加盟した場合は、軍事的均衡を取り戻すためロシアはバルト海で陸海空軍を増強しなければならないと主張。  

 「核のないバルト海はなくなる」とし、核の脅威に言及したらしく、愈々ロシアによるウクライナ侵攻は、ロシア対NATOの構図に拡大しつつある。


 加えてロシア国防省は14日、「太平洋艦隊が巡航ミサイルの発射実験をした」と発表し、映像を公開した。


「日本海海域から発射した」と、ロシアの通信社は伝えている。


 ロシア国防省は、「太平洋艦隊の潜水艦から、日本海にある敵の艦船と想定した船を標的に、巡航ミサイル『カリブル』の発射実験を行った」と発表したのだそうで、演習には、15隻以上の艦船や航空機も参加したとしていて、ウクライナへの軍事侵攻をめぐって、日本がロシアへの制裁を強める中、けん制する狙いもあるとみられる。


 また「カリブル」は、ウクライナへの攻撃でも使われている。

 


 上記の記事群から、最早事はウクライナとロシアの国同士の諍いを通り越し、西側と東側で世界を二分する紛争に繋がりかねないところ迄、エスカレートしている事が分かる。


 欧州ではフィンランドとスウェーデンを巻き込み、極東では我が国を巻き込む。



 そんななか昨日、今日と、日経平均は続伸

し、14日の東京株式市場で日経平均は、前日比328円51銭(1.22%)高の2万7172円00銭で終えた。

 2万7000円を上回るのは6日以来およそ1週間ぶりだと言う。

 前日の米株式市場で主要株価指数がそろって上昇した流れを受け、東京市場でも買いが優勢となった。

 米長期金利の上昇一服でハイテクを中心に成長(グロース)株が買われた。


 午前中頃から日経平均は上げ幅を拡大、相場上昇で売り方の買い戻しが次第に増えた。

 中国当局の金融緩和期待や景気刺激策への期待を背景に中国・上海株などアジアの株式相場が堅調に推移した事も追い風となったのだと言う。


 その上今夜14日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸して始まり、午前9時40分現在は前日比266ドル51セント高の3万4831ドル10セントで推移しており、取引開始前に市場予想を上回る四半期決算を発表した金融のゴールドマン・サックスなどが買われ、ダウ平均を押し上げていると言うが、今日の相場には全くロシアリスクも、そのロシアと連携するチャイナリスクも織り込まれていない。


 先日はロシア軍が化学兵器を使用したとの報道もあったばかりだし、彼らは核兵器の使用までする可能性があると言うのにである。

 


 然し乍ら私としては、丁度来月が時期的にセルインメイ(五月に売れ)の格言と、拡大化するウクライナ情勢のリスクが、同時に交錯する気がしてならないのである。


 このまま4月から5月に掛けて、ロシアリスクも、チャイナリスクも織り込まれずに株価が上昇し、日経平均が28000円を越え、日経ダブルインバース(弱気ETF)が350円代に下落すれば、手持ちの現物株を処分し日経ダブルインバースのみを買う事も視野に入る。


 ここは思案のセルインメイである。


 またその際、上がった収益金の一部をウクライナに寄付する事を忘れずに


 何はともあれウクライナに平穏の日々を。


 そしてウクライナに栄光あれ!